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2007年10月20日

『恋におちたシェイクスピア』ジョン・マッデン

恋に落ちたシェイクスピア2.bmp恋におちたシェイクスピア3.jpg恋におちたシェイクスピア4.jpg

シェイクスピア自身の恋物語と同時進行で書き上げていく『ロミオとジュリエット』が交錯していくとても面白い作品であった。

富裕な家の娘であり貴族との結婚が決まった身の上であるヴァイオラはシェイクスピアが脚本を書く芝居に夢中になっており女ながらに役者になることに憧れていた。というのは当時そこでは女が舞台に立つ事は禁じられていたからだった。

が、男装したヴァイオラ(短髪のかつらと偽物の口ひげをつけて)は、シェイクスピアのいる芝居小屋でオーディションを受ける。それを見たシェイクスピアは感銘を受けるのだがヴァイオラは逃げ出してしまう。シェイクスピアは主人公役にと後を追いかけ大きな屋敷に入り込む。そこで見かけたヴァイオラ(すでに着替えていた)に恋をしてしまうのだった。

髪を短くして口ひげのグウィネス・パルトロウは本当に若い男の子のようで素敵なのであった。も少しシェイクスピア劇のように男か女かわからないままの恋のかけ引きがあっても楽しかったのではなかろうか、とも思うのだがやけに複雑になるかもしれないしどうせ判ってるわけだからまあよいでしょう。

それにしてもアメリカ資本のアメリカ映画でパルトロウやベン・アフレックは出ていると言ってもイギリス人の監督そしてシェイクスピアはジョセフ・ファインズ、女王役はジュディ・デンチ、結婚相手役にコリン・ファースシェイクスピアのライバルにルパート・エヴェレットとやはりシェイクスピア及び女王をアメリカ人が演じるのは気がひけたのであろうか。かといって全員イギリス人では嫌だと恋人役にパルトロウ、気障な役者でマキューショ役にベン・アフレックを使うことで何とか体裁を保っているのがおかしい。
と言ってもグウィネスが大変に魅力的だったので文句はないし、目立ちたがりの役者をやったベンも似合っていてとてもよかったのではないだろうか。

シェイクスピアのジョセフ・ファインズをここのところよく見てるのだが、私的にはちょっとうぷ、と笑ってしまう顔なのだけど、やっぱりこういう時代劇には必要な容姿なのだな、と感心もする。
ファンはきっと皆泣いたろうけどここでのコリン・ファースは見るに忍びない。私なんか『アナザーカントリー』のイメージのままでいて欲しいというわがまま勝手なファンなのでちょっと淋しいのである。しかもその共演者であるルパートがまったく接触はないもののここでも共演なのである。

シェイクスピアに関係する映画作品をここのとこ続けて観てるがどれも興味深い。
本作はとりあえず“コメディ”ということなのでやや照明が明るすぎて時代感覚が薄れる気もするが。
あの残虐性のある少年と言う役どころは何か意味があるのだろうか。なぜシェイクスピアは彼を使わなかったのか。
この時代の芝居は女性役を男性(少年)が演じていたわけだが日本ではいまだに歌舞伎では男が演じているわけでその主役をもし女性が演じた、などと言うことがあったら物凄い大事件になりそうである。こちらは法律で決められているから、ということではないからこそ、なのだけど。
歌舞伎でも女形が大人気だったりするわけでシェイクスピア劇でもそういうことはあったのではなかろうか。

そしてコメディ、とはいえ結局身分差の障壁は破れなかった、というほろ苦い結末になる。
但し、シェイクスピアが夢想する難破船から脱出したヒロイン・ヴァイオラがラストぐんぐん歩いて行く姿がなんともアメリカ映画らしく力強いのであった。

監督:ジョン・マッデン 出演:グウィネス・パルトロー、ジョセフ・ファインズ、ジュディ・デンチ、ジェフリー・ラッシュ、コリン・ファース、ルパートエヴェレット、ベン・アフレック
1998年アメリカ


posted by フェイユイ at 23:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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