
パリの一区画ごとに各国18人の映画監督がおよそ5分間の愛の物語を映像化する。
ほぼ5分間の物語ということだが、ほんの冒頭部分のような作品もあれば起承転結でまとめられているものもある。
どれも高い水準の出来栄えで秋の夜長にゆっくりと楽しみたくなるようないいものが多かった。
大好きな監督も幾人か参加していて期待の高まるオムニバス映画だ。5分というのはあっという間と言っていいほどなので観る方は楽だが、作る側は大変な労力だろう。
しかも舞台はパリ。皆が何かしら期待してしまう筈である。
自分の好きな作品というのが幾つもあるのだが、1度目観て一番よかったのはラストの作品。アレクサンダー・ペイン監督・脚本/出演:マーゴ・マーティンデイル 『14区』であった。
アメリカの田舎町から来たちょっと太目のおばさまの一人旅。セクシーな出来事は期待しない。
ごく普通の中年女性が郵便配達でお金を貯め、フランス語も勉強して訪れたパリ。
愛に出会える街と呼ばれるパリで彼女は一人きり。予定の最後の日まで時差ぼけも感じている。
憧れの街パリで喜びを分かち合える人がいない。景色を見ても「綺麗ね」と話し合える相手がいないことに寂しさを覚える。
だけど彼女は同時に生きている喜びも感じるのだ。遠い異国の地でベンチに座って彼女が感じた寂しさと喜び。
その感情はきっと言葉には表しにくいものなのだろう。彼女が今まで忘れかけていた“感動”というものが突然こみ上げてきたのだ。
何かを思い出したような気持ち、それを知らないのにずっと待っていたような、と彼女は感じている。
それはごく若い時には感じなものなのではないだろうか。物語の主人公にはなることもないような平凡でちょっと太目の中年ヒロインがパリを愛し、またパリに愛されていると感じるこのラストはこのオムニバス映画の最後にふさわしい「愛」であった。
2話目、監督・共同脚本:グリンダ・チャーダ/出演:シリル・デクール 『セーヌ河岸(5区)』
2人の友達が通りかかる女性たちをナンパしてる横で一人の青年はアラブの女の子の美しさに目を奪われる。
「何故無理に髪を隠すの?」と問うと「強制されていると考えているのね、自分がそうしたいからなのよ。自信が持てて綺麗に見えるの」と答える。
あまり聞くことのないアラブの女性の声を聞いたようではっとした。私自身イスラムの女性は強制されて布を被っているのだと思い込んでいたからだ。
アラブ・イスラムの文化(特に女性)についてこのような形で声を聞きたいととても思っているが機会はあまりない。映画というのは文化・習慣を伝えるのに(すべてが真実とは言えないまでも)とても有効な手段である。難しいテーマだけでなくそういったものが伝わってくるような映画が多く現れないかと願っている。
3話目、監督・脚本:ガス・ヴァン・サント/出演:ギャスパー・ウリエル、イライアス・マッコネル 『マレ地区(4区)』
ごめんなさい。本当に気になるのはこの作品です(何故嘘をつく?だって恥ずかしかったんだもん(懺悔))
小さな印刷工房。イギリスから原画を持って色合いの打ち合わせに来た女性の通訳をする青年にギャスパー・ウリエル。
工房の下働きをする青年に声をかける。「前にあったことない?前世であったとか」
そして強引に電話番号を渡すのだ。
実は青年は言葉がよく判らなかったのだが、素早く表へ飛び出し走り出す。
ギャスパー、一体何をゆっくり話したいのか。求めているのはそれだけなのか。監督がガス・ヴァン・サントだからそういうことなのか?と考えるとざわざわしてくるではないですか。
ナンパされたエリ君も嫌なら、うひゃあなんだー気色悪う、となるはずだが、急いで走り出したところをみるとそういう気持ちなのですか?私がいやらしく考えすぎてるのですか?
ギャスパー、髪が長かったんで最初気付かなかったけどホントにかっこいい。髪長いと普通の人みたいだけど。でも素敵だし。短髪君も好みなのでもっとずっと観ていたかった。
これ凄い欲求不満です。もっと長いの作ってよー。どうなるんだよー。気になるよお。
(完全に壊れた感想になってしまった)
ここで残念ながら時間切れ。また明日書きます。
監督:ガス・ヴァン・サント ブリュノ・ポダリデス グリンダ・チヤーダ ジョエル・コーエン イーサン・コーエン ウォルター・サレス ダニエラ・トマス クリストファー・ドイル イザベル・コイシェ 諏訪敦彦 シルヴァン・ショメ アルフォンソ・キュアロン オリヴァー・シュミッツ リチャード・ラグラヴェネーズ ヴィンチェンゾ・ナタリ ウェス・クレイブン トム・ティクヴァ フレデリック・オービュルタン ジェラール・ドパルデュー アレクサンダー・ペイン
ラベル:ラブ・ストーリー





『パリジュテ』は一つ一つのレベルが高くて、それが18もあるのですから凄いコトになりそう(笑)
私は昨日パンフレットを繰って、18作品のうち(DVD化にあたり新たに加わった2作は未見・ネットで買ったのでもう少しで見ます)自分のベストテンならぬ“3段階ランク分け”してみました。細かいランク分けは出来ないです・おぉ〜きな括りです・どの作品にもいいところはあって〜(余り受付けないのもありますが;)
とにかくこの作品は公開時4回も観にいったのです。今迄で最高回数かも、です。
あのテーマ曲!ファイストが唄う主題歌「LaMereHistoire」も可愛いですがあのヴァイオリンで拡がるように始まりそこにシンセ?が加わり印象的な旋律とリズムをズンズンと刻んでいく(音楽を言葉で現すのって難しい!;)あの曲が!大好きで、ぷらすギャスパーの大アップに暗闇で浸りたく(笑)通いました映画館に^^;ギャスパーの作品は勿論文句なし、ですが(私の中のランクA)何回も見るうちに自分の中で好きなものがだんだんと確認されるようにハッキリしていった過程も面白かったです。“お、次はアレだぞ、楽しみにしてるアレだぞ・・”なんてわくわく感が生まれる瞬間や、今日の自分の感覚はこの作品を欲していたんだな・・とか。
《マレ地区》ギャスパーを堪能できますネ。もう最高!(壊)^^;ギャスパーの話すフレンチのセクシーなこと!ま、ゲイのお話ですからそんな雰囲気もうもうとたちこめてて(笑)ホントずーーと観ていたかった、だから4回も通った(笑)彼との(違)世界に耽溺していたかった・・
《セーヌ河岸》シリル・デクール、なんて可愛いんざんしょ!ここでも壊れました(笑)あのナンパ三人組の子達ゼンブカワイイ(すいません病気です^^;)女の子も凄い美形!イスラム圏のお話はほとんど観たことないので、フェイユイさんの仰るとおりこの女の子の言葉、印象的ですね。ランクB。
《14区》この作品を最後に持ってきたところがまた素晴らしいですよね。非常に〆に相応しいです。泣きました。芯から泣けますね。フェイユイさんの評も素晴らしい!正にその通り!(T_T)私は感じることは出来てもうまく表現できないナァ・そこのところを表現されててフェイユイさんさすが☆と思います!ランクA
・・私の特丸ランク@(つまり一個しかない^^)はどれでしょう!?(しつこいですね^^;)もうすでに三つは違うということは明かしてしまったわけですが。。(笑)
4回観たというの判ります。一つ一つが濃いのですが、5分だとあっという間に過ぎてしまい、もう一度観たくなりますね。
私もギャスパー、DVDだから何回も観ます(笑)
残りの感想は今夜また再観してからゆっくり書きますね。
他のも思うところ色々ありますよー。
ギャスパーかっこいいですよね^^
とはいえ私は欲張りでもう一つ一番が(笑)
それは今夜の記事で書いてます〜。
感想を読むと、パリを疑似体験している気がしていいですね。映画も観てみたいです。
私がかつて観た映画で記憶に残っているパリは、ヴェンダース監督の『アメリカの友人』と『都市とモードのビデオノート』です。
ヴェンダース気になるのですがまだあまり観てないのです。
あまり、というのは何か短編を観たのです。観よう!と思ってます(笑)
この映画はとてもよかったですよ!
キム・キドク監督からこちらに迷い込んで来ました。
私は昨日「パリ・ジュテーム」を購入しました♪
映画館で観たラストの「14区」がどうしても忘れられなくて…
あの「私は生きてる…」にまた涙しました。
また今日も観ます♪
不二子より
キム・キドク監督からこちらに迷い込んで
来ました。
映画館で観たラストの「14区」が忘れられず…昨日「パリ・ジュテーム」を購入しました。
同じ14区で嬉しくなってコメントを書いちゃいました。
また遊びに来ます♪
不二子
キム・ギドクから来ていただけるなんてうれしいです!!
このオムニバスは全体にいい出来で素晴らしいですね。
「14区」は心に響く映画でした。とても5分間ほどの作品とは思えませんね。
こちらこそよろしくお願いします。またどうぞおいでくださいませ〜