映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2008年01月08日

『オーシャンズ13』スティーブン・ソダーバーグ

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OCEAN'S THIRTEEN

マット・デイモンで一つのカテゴリを作っているのだが『ディパーテッド』が不満足だった私としては早く次の作品をと心待ちにしていたのが本作『オーシャンズ13』無論『11』『12』は鑑賞済みである。
シリーズものの常として次第に面白くなくなるという不安はつきものだが、とにかくマットを観たいという気持ちで観始めた。
結果、やはり(と言いたくないが)やはり大げさな触れ込みのようには「ド派手な」というイメージでもなく全体が薄まったような感は否めなかった。
まったくつまらないということはなくそこそこに楽しめるのだが何か物足りなくもある。
強い友情で結ばれたオーシャンズの一人ルーベンがアル・パチーノ扮するホテル王に酷い仕打ちを受け立ち直れなくなる。そんな姿をみたオーシャンズはルーベンの復讐のために立ち上がる。
という義侠心あふれる極道どもの話なのだがその本筋がいまいち感動的でなかったということか。

タイトルが『オーシャンズ13』ということで彼らの魅力をバンバン出す或いは滲ませる、というようなスタイルでやって欲しいのだが、『11』『12』『13』と進むにつれて彼ら自身へのクローズアップが少なくなっていく。特にダニー・オーシャンと相棒ラスティをもっといちゃつかせて欲しいのだが、そういう雰囲気が全くない。ゲイっぽい雰囲気でもないのにまるで夫婦の関係のようなダニー&ラスティが素敵だったのに勿体ない。
お目当てだったマットもただ一人の主要女性の相手役にしてはまるきり目だっていない。『オーシャンズ』自体が過激なお色気シーンはなしなのだがマットがホスト役なのでより危険性がなくなってしまったのか、も少し危ない雰囲気になりそうなところまで行ってもよさそうなのに。これも欲求不満。
『12』では一番目だっていたのがキャサリン・ゼタ・ジョーンズだったがここではアル・パチーノ。
無論名優なので貫禄充分ではあるが、色恋沙汰もなし。つまりセクシーガールもなし。秘書(?)の女性は美人ではあるがセクシー路線で売るにはダイナマイトさが足りない。キャサリン美女だったからなー。おまけにジュリア・ロバーツもちらりとも出て来なかった。そのせいもあって全体に色っぽさが皆無になってしまったようだ。犯罪とセクシーさ、というのは切っても切れないはずなのに、ダニー&ラスティのむふふもセクシーガールの登場もなしではこういったコン・ゲーム映画の楽しみは半減してしまうのではなかろうか。

ならこの映画が何を描いていたかというとやはり映画のために作り上げた大掛かりなラスベガスカジノ&ホテルそのものなのだろうが、それがあまりにも前に出すぎたために肝腎のオーシャンズたちが薄くなってしまったのだ。贅沢ではあろうが豪華なホテルはあくまでも背景としてのみ使われるべきだったのだろうがラスト、変わり行くラスベガスに郷愁の想いを語るダニー&ラスティを見ると本当にラスベガスカジノ&ホテル自体を映したかっただけなのかもしれない。
とにかくアル・パチーノ演じるホテル王も最初だけ悪辣で後はずっとオーシャンズに攻められっぱなし。普通ならもっと手強い敵を用意しそうなのにな。かつての敵で味方となったアンディ・ガルシア氏にヴァンサン・カッセルまで絡んでくるコリようだがどちらもちょっと出てきただけで悪役の恐怖感だとか凄みだとかいうわけではない。しかも二人ともお間抜けな落ちがついてるし。
ただとにかく豪華でお洒落で笑いがあって楽しい雰囲気なのだけは伝わってくる。私的に一番心に残ったのはメキシコに行ったケイシー・アフレックの話でメキシコで作られるダイスにいんちきを仕掛けようとしていったはずのケイシーが悲惨なメキシコ工場の現状に立ち上がって工員たちの先頭に立って抗議行動を始めてしまう、というのが悲しくもおかしかった。ラスベガスに戻ったケイシー今度はアル・パチーノにネット送信されてきた「オーシャンズ」面々の画像をオタク技術を駆使して変化させてしまう、というのも笑えたし、今回ケイシーは美味しいとこ持っていってしまったようである。
他にも笑える場面は満載なのだが惜しむらくは元ネタがあってそれをひねった笑いのようでマットの鼻高中国人だとか(なぜ中国人なのに鼻高?)も元ネタを知らないのでいまいち笑えないでいる。女をメロメロにする媚薬というのも何かあるんだろうなー。

そんなこんなで豪華さに感心したり、ちょっと笑ったりしながらもマットのアップが少なすぎるんじゃと不満もあるし、という感じであった。

むしろ特典で観たドキュメンタリー盗みの達人たち、というのがおもしろくて特にアメリカ黒人女性でヨーロッパの宝石店の極上の宝石を盗みまくった話と名画強盗の話はまさに映画のよう。MIT大学生の話はもう聞いていたけど凄い楽しいよね。

というわけでマット目当てとしては「美女と恋仲に?」などという情報を得ていただけに残念だった。映画としては豪華で勿体無い、という感じかな。

監督:スティーブン・ソダーバーグ 出演:ジョージ・クルーニー ブラッド・ピット マット・デイモン アンディ・ガルシア ドン・チードル バーニー・マック エレン・バーキン アル・パチーノ
2007年アメリカ

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ラベル:犯罪
posted by フェイユイ at 23:01| Comment(3) | TrackBack(0) | マット・デイモン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おおおー☆流石の評で、いちいち納得でございます!!^^
〜そーうなんですよ〜全く印象が“薄まった”作品でしたねー~~;残念。マットだって目立っていたのはあんな付鼻シーンだけで鼻無し正常(笑)アップなんてあったか?て感じだし。なにか全体に散漫で作品自体のパンチに欠けるしイメージとして(去年の夏?みたので)今思い起こされるのは、ベッドに寝てるルーベンで(笑)・・介護映画かっっ!(^^;)つまり仰るとおり“犯罪とセクシーさ”がないってのが致命的★なのですね!
とりあえずケイシーとスコット・カーンのメキシコシーンが一番面白かった!(笑)ケイシーのゴニョゴニョ声&お間抜けっぽい可愛さ全開!一緒に観た友も「あそこ“は”面白かった」^^;と言ってたな・・めくるめくオモシロさを味わってもらいたくて誘ったのに(友は「11」も「12」もみてない)残念。私が最近ケイシーに嵌っているのでその確認だけはして貰えたと(笑)
思えば、「11」は、面白かったのでした〜。各人のキャラ凄くたってた◎私はライナスは勿論ですが、全体を汗みどろでモニター前で指示してたメカに強いあの彼☆旨いナァと思い印象強かったのでした。そしてその彼、昨年の素晴らしい映画『ウェイトレス』にて発見!^^こ〜れがまたいい味出してるんですなあ。。
Posted by フラン at 2008年01月09日 10:32
やっぱり…
私は11観て12を観る前に13を観てしまったのが良くなかったのかと思ってました。
11のあのドキドキ感がなかったですね。
俳優が豪華なだけに勿体ない…ガルシアの誘導のところは笑いましたけど…

Posted by may at 2008年01月09日 11:48
>フランさん
やっぱり「11」ですね!段々落ちていくのはシリーズものの宿命とは思うのですがそれでも期待しちゃうのですよね。これは他のとは違うかも?って。
私としては随分待たされたマットだったので余計にがっかリ。寂しかったです。
ケイシー評判よかったのですね(笑)あそこだけはなかなかいい感じでした!あれも何か元ネタ映画とかがあるんでしょうか?マットの鼻高中国人はモデルがあるらしいんですがねー。
メカ担当の彼ですね(笑)そうそう、あの方絶対いいです。出番少ないんですよねー(笑)そうですか。いい味でしたか。

>mayさん
そうですね。12を観ないとわからない、というようなことではないですね。
ちょこちょこ笑えるんだけどぐっとくるものがなかったですね。うーん、残念でした。
Posted by フェイユイ at 2008年01月09日 13:45
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