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2008年02月11日

『ミネハハ 秘密の森の少女たち 』ジョン・アーヴィン

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The Fine Art of Love Mine Ha-Ha

以前観たフランス映画『エコール』と同じ原作から作られた作品であり、こちらにはその原題の『Mine-Haha』が使われている。
ネイティブアメリカンの言葉で「笑う水」の意味であるこのタイトル自体がなんとも言えず不思議なイメージを作り出す。

さてロリータの魅力が凝縮されていた『エコール』と比較すると本作はあのような濃厚な色香は乏しいと感じられた。これはフランス映画とイギリス映画の違いでもあるかもしれないし、女性と言うのは少女であるほうがより性を感じさせるものなのかもしれない。とはいえ、これは一部少女趣味の方面と女性自身だから感じることで“まともな”成人男性なら肉感的に成熟した女性に色気を感じる方が正常であろうけど。
ともあれ幼女が多かった『エコール』より年齢はこちらの方がやや上の少女なのでよりセクシーさが表現されていそうなものなのにむしろ学校の厳格さ、冷酷さが強調されさほど「少女の危ない魅力」というようなものは感じられなかった。
特に好みの問題ではあるが主人公ヒダラがややがっしりした体格で少女というきゃしゃな体つき繊細な顔立ちでないのである。バレエをする少女という設定なのだが、ライバルとなるブランカのほうがバレリーナらしい小柄な体つきだと感じたのだが。はっとするほどの美少女がいなかったのはどういうことなのだろう。
むしろ、成人の女性達は美人ぞろいで無論校長役のジャクリーン・ビセットは申し分ない美女である。ちょっとおっかないシンバ先生の巨大な胸には目を奪われてしまうし。謎の人物である「公爵」の代わりに学校訪問する元生徒も綺麗だがローリーに凄く似てる。
ま、それはそれとして、少女達の淡く感じさせてくる性を描きだし、背景は謎に包まれた『エコール』とまるでその種明かしのような本作は同じ原作を映画化してこうも違った作品になるのかと驚いてしまうものである。
かといってこの映画が原作を忠実に再現しているわけでもなく、『エコール』のほうが原作に近い雰囲気なのも奇妙である。
『エコール』での記事にも書いているのだが、この物語はカズオ・イシグロ『わたしを離さないで』を思い出してしまう。そのイメージは本作のほうにより近いものを感じた。
厳格で自由を束縛されやがて大切なものを提供する運命にある人間(ここでは女性)の悲しい物語、というストーリーである。(イシグロも英国の作家であるからやはり本作の方に近いものがあるのだろう)
原作と『エコール』にはそれだけでは説明できない不思議な感情、イメージがもっと溢れていたのだ。

やや批判めいてしまったが、本作は原作や『エコール』とは関係ない、と思って観たほうが落ち着いてより面白く観れるのかもしれない。あの作品が素晴らしすぎてあれを越えるもう一つの同じ作品というのは難しい。
私自身どうしても『エコール』や原作と比べて落胆したのだが、比較しなければ謎めいた塀の中の学校に住む少女達とその生活に充分引き込まれて観てしまったのだから。

監督:ジョン・アーヴィン 出演:ジャクリーン・ビセット ハナ・テイラー・ゴードン ナタリア・テナ アンナ・マグワイア アンヤ・ラヒリ
2006年 / イタリア/イギリス/チェコ




ラベル:同性愛
posted by フェイユイ at 22:07| Comment(0) | TrackBack(1) | 欧州 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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