映画・ドラマ・本などの感想記事は基本的にネタバレです。ご注意を

2008年04月23日

『修羅雪姫』 <1973年版> 藤田敏八

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観るのは2度目か。一度目は中文字幕つき(つかんでもいいが)のVCDで観たんじゃなかったかなあ。
タランティーノ『キル・ビル』元ネタとして(オマージュというのか)有名になったがこうして観なおすと確かにその通り。でもまあ当たり前だけどこのどろどろした「恨み」というのはこれを観なければ味わえないのである。
原作は読んでないが自然とあの上村一夫氏独特の美意識に満ちた絵柄が浮かんでくるようだ。
物語・演出はかなりぶっ飛んだとんでもないものであるが、出演者たちは美しき梶芽衣子をはじめ、皆真剣そのものの顔つきであるところに惚れこんでしまう。決してけったいな映画を撮っているのではないのだ。

理不尽な死を遂げた父母と兄の恨みをはらす為だけに生まれ落ちた修羅の子・雪。
その名のように美しく育った彼女の心にはただ復讐だけしか存在しない。
仇討ちの相手がどのような境遇であっても迷いもなく仕留めるその姿には潔さすら感じてしまう。
首を吊った仇の胴を真っ二つに切り捨てる場面は壮絶だった。

雪の怨念を最も表現しているのは梶芽衣子の美貌そのものだ。強い視線が心をそのまま表している。
和服を着ての立ち回りの色っぽさ。仕込みの傘、背景も彼女の美しさを引き立てている。

情念のこもったアクション娯楽映画。今の時代にこの重さはもう生まれてはこないだろう。
梶芽衣子のきりりとした妖艶さとともに忘れられない逸品である。

監督:藤田敏八 出演:梶芽衣子 黒沢年雄 大門正明 西村晃 岡田英次 赤座美代子 内田慎一 楠田薫
1973年日本


posted by フェイユイ at 22:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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