
もーずーっと前に購入して観ないままにしておいた『沈睡的青春』やっとやっと観た。
暑い夏の話なので臨場感あるのだがなにしろ元々英文も中文も読めないのがもう長い間そういったものに接していなかったので読み解いていく能力も感覚もがた落ちである。か、もしかしたら以前からこんなもんだったかもしれない。
言い訳はこのくらいにしといて久し振りに観た張孝全。まだまだ青春というイメージの中にいるのだなあ。
無論『ニエズ』の時のような初々しさはないけれど体はその頃よりシェイプアップされているし、嫌な方向に変化していってないのは嬉しい限りである。
物語の題材は青春と題されるものに多くイメージが重ねられる友情と死。この辺も張孝全にぴったりのイメージなのであろう。
田舎町で時計の修理店を経営している若い女性・青青の所へ毎日水に入って動かなくなったという腕時計を持ってくる青年がいた。
彼は中学校で彼女と同級生だったという。
ところが調べてみると彼が告げた名前の同級生は10年前すでに亡くなっていたのだ。
不思議な青年を張孝全が演じている。
実は、仲のよかった友人を水の事故で失ってしまった彼は自己の人格と友人の人格が交錯して現れるようになってしまったのだ。
青青はそんな彼と何度も会ううちに次第に惹かれるようになっていく。
私が観たものがたまたまそうなのかわからないが台湾映画の青春ものはどれも都会風というより田舎町ののどかな情景の中で描かれていてその古びた家屋や調度品、服装も気取ってなく可愛らしくて観ていてほっとする雰囲気に溢れている。
物語はそれに反して悲しげなものが多いような気もするがそれも過激でなく全体に調和しているのである。
青青役の郭碧[女亭]がとても綺麗で可愛らしいし、悲しい話なのにふうわりとした印象で観させてしまう。
青青の古い店の様子や陳柏宇の病院の部屋なんかも凄く可愛くて羨ましいくらいなのだ。(病院の部屋があんなに可愛いってあるのだろうか)
街並みも電車も滝のある風景もみんなうっとりとする色彩だし暑い日差しも雨に濡れた道も情緒たっぷりで見惚れてしまう。
切ない友情も彼女に対する思いも美しいのだよねえ。
こんなに何もかも綺麗でいいのかなあと思いながらも切なく悲しい青春の物語を味わったのであった。
あまりに綺麗な作品で、どうこう言わなくてもいい気がする(笑)張孝全くんもさすがにこういう物語も最後なのではないだろうか。もう少しやるのだろうか^^;
都会の若者の(特に日本の)ゲーセンだとかうるさいのばかり見せられるのはさすがにうんざりするので(そればっかなんだもんな)たまにはこういうのどかな風景を観るのもいいもんです。
悲しい話なんだけどねー。
監督:鄭芬芬 出演:張孝全 郭碧[女亭]
posted by フェイユイ at 23:03|
Comment(2)
|
TrackBack(0)
|
張孝全
|

|